こんにちは、マスラオです。
先日、私がFXをやっていることを知った会社の後輩がこんなことを言ってきました。
「マスラオさん、僕FXで負けたことないんすよ!」
「……… 」
FXを多少なりともやったことのある方ならお分かりだと思いますが、
少なくともある程度「やっている」と言えるレベルでFX取引をしたことのある人は、
「FXで負けたことがない」なんて不可能だということを知っています。
そもそもFXにそんな必勝法があるのなら、とっくにみんな億万長者になっているはずですよね。
色々突っ込んでみたところ、その後輩はあまりFXに詳しくなさそうで、
どうやら昔1回だけやってみて、その時に少し利益が出たというだけの話でした(笑)
「勘で1回だけエントリーして、たまたま利益が出た」というのであれば、
極論、相場は上がるか下がるかの2択ですから、50%の確率で勝つことができます。
大体の初心者は、損切りと利確のタイミングを誤るので、勝率はもっと低くなると思います。
1回の取引で勝つのは、利益の大きさにこだわらなければ大体の人ができるでしょう。
しかし、FXというのは、一種の資産運用であって投機やギャンブルではないので、
もっと長いスパンの運用で利益が出せなければ意味がないのです。
ということで、この記事では、FXで長く稼ぐためのレバレッジ管理とマインドセットをご紹介します。
◾️FXは負けてもいい
先述した通り、FXでは一回一回の取引で損を出しても別に良いんです。
要するに、「負けてもいい」んです。
だって、多くの人は、競馬で大穴に全財産突っ込むような感じでFX取引はしないでしょう。
使える資金の中から、例えばこの部分はドル円に、この部分はユーロドルに、……
という風に、資金を小分けにしてエントリーしていくはずです。
もちろん、これらの取引すべてで勝つことができれば、それに越したことはありません。
しかし、どんなに優秀なトレーダーであっても、実際にはそんなこと不可能です。
我々が考えるべきなのは、これらの取引の利益あるいは損失をサマリーした時に、
トータルでどれだけプラスにできるか、というところなのです。
もし、あなたが先ほどの競馬の例のように、大穴狙いの一攫千金を目論んでいたら、
それは、「投資」や「資産運用」ではなく「投機」または「ギャンブル」です。
1回の取引で勝つよりも、トータルで勝てる取引手法を身につける方が得です。
「肉を切らせて骨をたつ」を合言葉に取引することを心がけてみてください。
◾️レバレッジを制するものはFXを制す
私がもう2年近くもFXを続けられているのは、自分の中である程度確立した取引手法があり、それにしたがって取引しているからです。
と言ってもそんなに難しい話ではなく、単純に
ハイレバレッジにならないようにする
ことを心がけているだけです。
・レバレッジとは
レバレッジとは、英語で「てこ」を意味します。
FXにおいてレバレッジをかけると、少額の証拠金で、その何倍もの多額の資金を運用することができます。
レバレッジの魅力は、少額の資金でも大きな取引ができることです。
たとえば、証拠金が1万円しかなくても、レバレッジを25倍フルでかければ、
25万円分の通貨を購入することができます。
レバレッジ1倍に比べて、得られる利益も25倍。
ただし、損失が出た時に失う資産も25倍になります。
※日本では、2010年に、それまで100-400倍だったレバレッジが、最大50倍に規制され、
その翌年の2011年には、さらにその半分の25倍までに規制されました。
来年には、10倍にまで抑えられるのではないかという報道もあります。
・なぜハイレバレッジ取引は損するのか
FX初心者が資金を失って市場から撤退する率はおよそ90%と言われています。
撤退する90%の初心者と、儲けを出せる残りの10%の違い、それは
低レバレッジで取引をしているか、
それともハイレバレッジで取引をしているか
です。
なぜハイレバレッジで取引をしている人は損をしやすいのか。
以下にその理由を列挙してみます。
・ロスカットまでに許容できる幅が小さくなるので、
相場が予想とは反対側に動いた場合、ロスカットの可能性が高くなる。
・他にチャンスや持ちたいポジションがあっても、資金不足でエントリーできない。
エントリーの機会損失が発生しやすくなる。
・ハイレバレッジ取引で損をした場合、ハイレバレッジ取引でその損を取り返そうとし
泥沼にはまっていく場合が多い。
・精神的に余裕がなくなる。
少しの値動きでも気にせずにはいられなくなり、他のことが手につかない。
上の2つはどちらかというと物理的な理由で、下2つは精神的な理由です。
ここまで読んでいただけた方はわかると思いますが、
ハイレバレッジで運用した場合、失敗が許容できなくなるんです。
勝ったり負けたりしながら資産を増やしていくFXにとって、
ハイレバレッジはその原則に真っ向から対立するものだということがわかります。
では、一体ハイレバレッジを避けるためにどうすれば良いのでしょうか。
◾️ハイレバレッジを避けるためにやること
余計なポジションを持たない
FXの初心者が、なんでもかんでもポジションを持ちたがることを、
俗に「ポジポジ病」と呼んだりします。
ポジポジ病にかかると、ポジションのない状態は不安で、常に何かのポジションにエントリーしていないと気が済みません。
「負けを取り返すためにとりあえずエントリーする」という考え方もポジポジ病です。
基本的に「ポジポジ病」は、「ポジションを持ったらなんとなく儲けられそうだ」
という、物事のプラスの側面だけを見て現実を直視しない姿勢をもたらします。
ポジポジ病に陥っている間は、エントリーする時に冷静な判断ができなくなります。
これを避けるために、
エントリーする時に、「なぜ自分はこのポジションを持ちたいのか」という理由を
明確な根拠を持って自分自身に説明することを心がけてください。
必ず「これは本当に稼げるポジションか」と自問するようにしましょう。
もし、その答えが"No"ならエントリーするのはやめておきましょう。
大丈夫、チャンスは何度もきます。
たった1日、1時間焦ったことによって、大きく損失を出してしまわないよう、
ポジションは自分が確信を持って必要と言えるもののみ持つようにしましょう。
FXは時には負けるものだと理解する
これは、FXを行う際のマインドセットです。
FXでは、どんなプロでも、世界一のトレーダーでも勝ち続けることはできません。
相場の動きを読むのはとても難しく、
経済学者やプロの投資家たちも、しばしば相場を読み間違えます。
こんなプロたちですら間違えるのだから、素人の我々が間違えるのは当然です。
それでも利益を出せるのは、必ずトータルでプラスになるよう、小さな勝ちを積み上げているからです。
完璧主義は捨てて、時には損失が発生することも許容し、
長い目で資産を増やしていけるようにしましょう。
◾️低レバレッジこそ稼げます
ここまで読んだみなさんの中には、こう思われた方もいらっしゃるかもしれません。
「そうは言ってもハイレバレッジの方が夢があるし、本当に低レバレッジで稼げるの?」
FXから脱落することなく残った10%の人々、
その中にはもちろん、プロのトレーダーや投資家たちも含まれますが、
そのレベルで活躍する方々は、必ず低レバレッジで取引を行なっています。
25倍なんてもってのほか、10倍ですら高すぎるという人も多くいます。
大事なのは、トレードスタイルを変えないことであり、
資金力のアップにしたがって、レバレッジを増したりしないことです。
最初から1倍で取引してきたのなら、資金が増加しても1倍で運用するようにしましょう。
利益が出始めると、少し大きな山を狙いたくなる気がしてきますが、
実際に、利益を稼いだのは、ハイレバレッジではなく、あなたが築いた方法論です。
レバレッジの管理をきちんと行なって、その方法論をずっと続けていけるようにしてください。
最後にもう一つ。
FXによって叶えたいことを考えると、ハイレバレッジよりも低レバレッジの方が稼げることがわかってくるかもしれません。
あなたがFXによって得たいのは、一瞬の夢ですか?
そうではなく、おそらく将来に渡って安定した収入源を得ることだと思います。
それを考えた時、ハイリスクなハイレバレッジか、ローリスクな低レバレッジか、
どちらが利益を最大化するのにふさわしいかすぐにわかると思います。
◾️まとめ
・FXでは一度の勝ち負けよりもトータルの勝ちが重要
・長く大きく稼ぐために、必ず低レバレッジで取引する
・低レバレッジを維持するには、冷静な相場判断と余分なポジションを持たないこと
※P.S.
実際に私がどんな感じで取引しているかを知りたい方は、右側のサイドメニューから「エントリー情報」のカテゴリをご覧下さい。