【書評】ひろゆき『働き方完全無双』で、頭のコリを揉みほぐす

こんにちは、マスラオです。

今回は、ひろゆき著『働き方完全無双』の書評です。

 

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はじめに、あなたは「ひろゆき」にどんな印象を持っていますか。

ネットのみならず、テレビでの露出も多いため、知らない方は少ないと思いますが、

簡単なプロフィールをWikipediaから抜粋しておきます。

 

西村 博之(にしむら ひろゆき、1976年11月16日 - )は、匿名掲示板2ちゃんねるの開設者。東京プラス代表取締役、未来検索ブラジルの取締役。 『2ちゃんねる』とは、1999年5月にWeb上にてサービス提供を開始し、2000年代前半に日本最多の利用者数を記録した。愛称・ひろゆきは2ちゃんねるにて命名される。後に管理者権限を他者に譲渡し実業家に転身。主に日本のインターネット文化の形成に関する基盤を築いてきたことで知られる。パリ在住。

2ちゃんねる (2ch.net) の開設者かつ初代管理人であり、2ちゃんねる (2ch.sc) および4chan管理人[2]。 2015年から、平沢真一とともに『ヴァラエティ・ジャパン』のEditor in Chief(編集長)に就任した[3]

 

本名は西村博之と言い、インターネット掲示板「2ちゃんねる」の創設者です。

ネットでは、「ひろゆき」としてユーザーに親しまれており、現在はパリに在住しています。

 

私のひろゆきの印象は、「とてつもなく頭が良いんだろうなー」くらいのものでした。

 

大学時代に、その後のネット文化を方向付ける「2ちゃんねる」を創設。

その後、麻薬特例法違反幇助の疑いで警視庁に書類送検されたり、

英語圏最大の匿名掲示板4chの管理人になったりと、

数々のニュースをばらまいてきましたが、

新しい文化を切り開いていく人特有の発想力と生き方にいつも感銘を受けていました。

 

そんなひろゆきが書いたこの『働き方完全無双』

「さぞかし理解しがたいことが書いてあるのだろうな」と思って読んでみると、

意外にも(失礼)、示唆に富みまくった本でした!

 

 

今、日本に生まれるということ

この本は、これからの時代の日本での働き方を模索する本です。

 

大前提として、ひろゆきさんは、これからの日本に希望を持っていません。 

日本ならびに先進国の優位性は、以下の要因によって崩れていくと考えているからです。

 

・情報技術の発達

・輸送コストの低下

・発展途上国の生産品の品質向上

 

例を挙げましょう。

 

これまで、発展途上国の製造業では、安かろう悪かろうの製品しか作れませんでした。

そもそも、発展途上国の企業と密にコミュニケーションは取れませんでしたし、

コンテナもなく輸送コストも莫大、品質の悪い製品が多かったからです。

 

ところが、上記の要因が解消されると、発展途上国で生産されたものでも、

今や十分な市場競争力を持ち、先進国の市場を支配するようになりました。

日本で生産されたものよりも、中国やバングラデシュで生産されたものの方が、

値段も安く、かつ品質もそれなりに良いため、先進国の優位性が失われてしまったからです。

 

上は製造業の例ですが、この現象は製造業だけに限った話ではなく、

あらゆる業界で現在進行形で起こっていることだと言います。

 

この「日本ってオワコンじゃね?」という発想が、本書の出発点です。

 

沈みゆく国日本でどう生きていくかが考察されています。

 

能力なんて存在しない

ひろゆきさんは、まず個人と社会を分けるところからスタートします。

個人が自分の力だけで稼ぐことができれば、衰退していく日本においても

国という枠組みに関係なく生きていくことができるからです。

 

所与の条件を考える

この本を読んでいてしばしば思ったのが、

ひろゆきさんは、とにかく「与えられた条件で何ができるか」

のみを突き詰めて考える人だということです。

 

たとえば、生活保護の例が出てきます。

生活保護を受給していると、働いている人たちから、

「俺たちが働いた金で保護を受けるなんてずるい」という批判が飛んできます。

 

そんな批判には、

「知ったこっちゃねえ」

と言うのが正解だとひろゆきさんは言います。

 

つまり、ずるかろうが何だろうが、すでに生活保護は「制度」として認められているのだから、

それを利用することに何ら後ろめたさを感じることはないし、

そもそも制度として認められているものを批判する方がお門違いということなのです。

 

まさしく、ひろゆきさん流の超合理的な考え方と言えるのですが、

自分に与えられたものは最大限活かすという積極的な態度と見ることもできます。

 

成功の秘訣は、「そこにいること」

さて、ひろゆきさんといえば、最初に紹介したとおり、

2ちゃんねるという巨大掲示板を作り上げたネット界のカリスマです。

 

私たちは、そんな彼を羨みます。

才能がある人は良いな。新しいことをはじめて大儲けできるんだから」

では、ひろゆきさんは果たして天才だったのでしょうか。

 

この問いに対して、ひろゆきさんは明確に「No」と言います。

続けて、自分が成功できたのは、単純に「続けてきたから」だとも言います。

 

今ってYoutuberが大変な人気ぶりを見せていますよね。

ヒカキンやはじめしゃちょーなど、一般の人でも知っているような有名どころだけでなく、

その他数々のYoutuberが自分のファンを持ち、Youtubeからの収入で生活しています。

 

ひろゆきさんは、彼らは別に特別な才能があったわけではなく、

たまたまYoutubeが流行った時に「そこにいたから」現在の地位があると言います。

 

つまり、Youtubeが本格的に盛り上がる前から、コツコツと動画作成を行い、

毎日アップし続けていたからこそ、いざYoutubeがバズったときに、

彼らがYoutubeの顔として有名になることができたのだと。

今人気のYoutuberたちは、バズった時にYoutuberとしてそこにいたから、

スポットライトを浴びることができたのです。

 

2ちゃんねるの場合もこれと同じで、

「2ちゃんねるみたいな掲示板はあったけど、ずっと続けているのが俺しかいなかった」

とひろゆきさんは言います。

謙遜もあると思いますが、単純にやり続けることの重要さが身にしみますね。

 

これからの生き方

これからの日本に希望がない以上、個人として生き残ることが求められるというのはここまでに書いた通りです。

 

それでは、私たちはどうやって個人として生き残れば良いのでしょうか。

ひろゆきさんは、以下のような生き方を指し示します。

 

イスを増やす人を応援する

今までの日本は、イス取りゲームだったとひろゆきさんは言います。

お金持ちになろうとする人や、新しいことを始めようとする人の足を引っ張って、

何とか自分よりも上にいかないように、自分よりも稼がないようにしていました。

 

しかし、こうした努力は自分の首を締めるだけです。

資源の少ない日本で、これから新たな仕事を創造してくれるかもしれない人の足をどうして引っ張る必要があるのでしょうか。

 

彼らが新たな産業を作り出し、雇用を創出してくれることで、私たちも恩恵を得ることができるのです。

なので、新しいことをやろうとする人=イスを増やす人を応援してあげよう、

というのがひろゆきさんの持論です。

 

やりたくないことをやるな

自分がどんな仕事に向いているかは、人によって違います。

経営者のような仕事が向いている人もいれば、労働者として働くことが向いている人もいます。

 

ひろゆきさんは、社長の仕事はほぼ雑用だと言いますが、

同時にトラブル処理が大好きなようです。

契約書の文言や、裁判で不利な言質を取られないために、

人の発言や文書のミスを探す「粗探し」が好きだからだそうです(笑)

 

経営者の仕事って思っていたよりも地味なことが多く、つまらない仕事も多いです。

経営者と労働者どちらが良いという話ではなく、

「自分が楽しく仕事ができない状況が不幸な状況であること」

を認識すべきとひろゆきさんは言います。

なるべく楽しい仕事だけできるように、それがひろゆきさんの理想の働き方です。

 

有望な業界を縦断する

ひろゆきさんは本書で何度も「たまたまそこにいること」の重要性を説きますが、

そうした意味で一番危険なのが、いわゆる「オワコン業界」で働くことです。

オワコン業界で働いていると、その業界がいよいよダメになった時に全員潰れてしまいますからね。

 

自分が働くときには、まずきちんと業界を選ぶことが重要なのです。

 

本文中では、窓口業務がオワコンと見なされていますが、

こうしたオワコン業界で働き続けることは、自分の可能性を狭める危険性が存在します。

 

若い人にとっては、一つの業界で長く修行のように働くのではなく、

色々な業界を縦断しながら、新しい価値や業務を生み出していくことが重要だと述べています。

これも、先ほどの「イスを増やす」話に繋がりますね。

 

まとめ

本書を読んで、ひろゆきさんは、フラットな目線で物事を考えている方だなということがわかりました。

 

上で紹介したのは、本書のほんの一部の抜粋ですが、

ひろゆきさんは、知識が豊富なため、説明している最中にも様々な例えが出てきて、

読んでいてスッと頭に入ってくるし、文章も明快でわかりやすいです。

ここで、紹介しなかったトピックを目次からいくつか挙げておきます。

 

・「無料ツール」はやらなきゃ損

・「お金が貯まる人」の思考法

・「著述家が最強」説

・「なんでもやります!」って言うな

・「ニート時代」を黒歴史にしない方法

・「世界の金持ち」を呼び込もう

 

ミクロからマクロまで、これまでとこれからの日本を俯瞰するような面白いトピックがたくさんあります。

サクッと読めてとっても勉強になるので、とてもオススメの一冊です。

「働く」がわからなくて悩んでいる人は、ぜひ!