今すぐ無職になったら月にいくらかかるのか計算してみた

こんにちは、マスラオです。

今の時代、様々な事情で急に働くのを辞める人がいます。

性格的に、会社組織のような集団の中で働くのが難しい人がいたり、

すでに十分なお金を稼いだからアーリーリタイアする人がいたりと、

良く言えば、一昔前よりはるかに「働く/働かない」の判断が個人の自由に帰せられるようになってきたなあと感じます。

私自身、仕事を辞めて1年くらいプラプラしようかなと考えた時期もあるのですが、

そこで問題になってくるのがお金ですよね。

今回は、一般的なサラリーマンが無職になったときに、

一体月にいくらぐらいお金があれば生きていくことができるかを調べてみました。

日本全国に無職の人はどのくらいいるのか

「労働力調査」で日本の人口の内訳をチェック

そもそも、現在、日本に無職の人ってどのくらいいるのでしょうか。

これについては、総務省統計局が行っている「労働力調査」という統計からある程度概算することができます。

www.stat.go.jp

「労働力調査」では、各月次で、人口に対する就業者/非就業者の割合や、

産業別の就業者人口の割合などを見ることができます。

「完全失業率」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、

そのデータの元になっているのもこの統計です。

補足ですが、こうした政府機関が収集・調査しているデータについては、

e-Stat」というサイトですべて無料で閲覧することができます。

一次ソースとして統計情報を使用したい場合は、ぴったりの統計がないか、

上記サイトで探してみるのが良いかもしれません。

無職の人口はどれくらい?

さて、実は、この統計では「完全失業者」(働く意思があり、求職活動を行なっている人)の数はわかるのですが、

単純に「ただ働いていない人」の数はわかりません。

たとえば、先ほど例に挙げた「集団で働くのが難しくて会社を辞めた人」や「十分なお金を稼いだからアーリーリタイアする人」などは、

「求職活動を行っている」という条件にあてはまらないため、

失業者としてデータ上に表現されないわけです。

痒いところに手が届かないデータですね。

と言うわけで、「ただ働いていない人口=無職の人口」の公式な数値はどこにも公表されていないわけですが、

どこかに良いデータがないかなーとネットサーフィンしていたところ、

ちきりんさんのホームページで、先ほどの統計から無職の人口を推計している記事を発見しました。

さすがちきりんさんですね。

chikirin.hatenablog.com

2016年の記事ではありますが、ちきりんさんの推計によると、

無職の人口は、

失業者数213万人+専業主婦548万人+ニート・引きこもり76万人857万人

と概算されます。

専業主婦548万人を無職に入れるかどうかは微妙ですが、意外に多く感じますね。

日本の人口の7%弱は無職ということになります。

もちろん、パートナーや家族などの助けに負っている人が大部分でしょうが、

1000万人近い数の人々は、無収入でもやっていけているということです。

無職になっても払う必要があるのは税金だけ

極論を言うと、無職になった時に我々が払う必要があるのは税金だけです。

法によって規定されている以上、他の何ものにも優先させて、税金だけは支払わなければいけません。

ということで、今回の記事では、「無職になっても払う必要のある税金」の金額を調査するということになります。

逆に言えば、税金以外のお金は払う義務がないので、工夫次第で安くする余地はいくらでもあるということです。

実家に住んだりして、家賃・水道光熱費を浮かせるのも手段の一つですよね。

無職になっても払う必要がある税金は、

  • 住民税
  • 国民健康保険料
  • 国民年金保険料
  • 介護保険料(40歳以上のみ)

の4つです。

それぞれいくら必要なのか、順番に見ていきましょう。

住民税

道府県民税市町村民税をあわせて、一般的に「住民税」と呼びます。

(東京23区のみ、都民税特別区民税という呼び方になります。)

それぞれ、「均等割」「所得割」の2つの要素から成り立っており、

均等割は、定額で、道府県民税が1500円、市町村民税が3500円の計5000円です。

所得割は、””前年の所得””に対してかかり、

道府県民税が税率4%、市町村民税が6%の計10%です。

  道府県民税(都民税) 市町村民税(特別区民税) 合計
均等割 1500円 3500円 5000円
所得割 4% 6% 10%

無職になると所得がなくなるため、住民税を払わなくても良いような気がしますが、

住民税は、前年の1月~12月の所得をもとに税額が計算されるため、

仕事を辞めたからと言って、すぐに支払いの義務がなくなるわけではありません。

なお、均等割と所得割の金額は、上記表の金額が標準額ですが、

自治体によって、若干多かったり、少なかったりする場合があります。

たとえば、宮城県は、東日本大震災の復興資金にあてるため、

道府県民税の金額が2700円と、標準よりも1200円高くなっています。

国民健康保険料

国民健康保険料は、住民税と同じく前年の所得に対してかかります。

平等割・均等割・所得割の3つの要素からなり、

このうち、平等割は、加入者に対して一律定額でかかります。

均等割は、世帯あたりの加入人数によって均等に負担します。

所得割は、前年の所得に対してかかります。

平等割・均等割・所得割のそれぞれに、医療分と支援分の区分けがあります。

以下は、東京都千代田区の場合の国民健康保険料の金額です。

  医療分 支援分 合計
平等割 0円 0円 0円
均等割 37400円 11000円 48400円
所得割 7.27% 1.95% 9.22%

国民健康保険料は、自治体によって金額が異なります。

千代田区では、平等割が0円なのが特徴ですね。

平等割がある自治体では、大体均等割と同じくらいの金額が設定されています。

平等割は世帯に対してかかる税金ですので、単身世帯では相対的に負担が大きくなります。

国民健康保険料については、地域によって差が大きく、

たとえば、保険料が高い広島市と安い富士市では、所得が400万円ほどだった場合、

年額で30万円以上の開きが出てきます。

国民年金保険料

国民年金保険料は毎月一定額を支払います。

平成30年度の金額では、ひと月当たり16340円です。

介護保険料

こちらは、国民健康保険料の内訳と考えれば良いでしょう。

40歳以上の人に支払う義務があります。

保険料は、自治体によって差があります。

先ほどの国民健康保険料の表に介護分を足すと以下のようになります。

  医療分 支援分 介護分 合計
平等割 0円 0円 0円 0円
均等割 37400円 11000円 15500円 63900円
所得割 7.27% 1.95% 0.85% 10.07%

こちらも、自治体ごとに開きがでてくるポイントですね。

【番外編】所得税

所得税は、その名の通り所得に対してかかる税金です。

住民税のように、前年に対してかかるということもないため、

仕事を辞めて、所得が0になった瞬間、自動的に0になります。

「103万円の壁」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、

給与所得者の場合、年間に103万円以上の所得があると支払いの義務が発生します。

また、自営業者の場合、38万円以上の所得があると支払いの義務が発生します。

なお、仕事を辞めた後に、失業保険をもらう人もいるかもしれませんが、

失業保険は所得税の対象外なので安心してください。

実際に計算してみた

東京都千代田区に住むサラリーマンが仕事を辞めたとして、

翌月からかかる税金を計算してみました。

実際には、各種控除や資産の状況によっても変わりますが、

ノーマルな金額を出したいため、控除なし・給与所得のみで計算します。

35歳サラリーマンの場合
前年年収 500万円
住民税 26291円
国民健康保険料 28082円
国民年金保険料 16340円
税金月額 70713円
45歳サラリーマンの場合 
前年年収 650万円
住民税 36291円
国民健康保険料 41660円
国民年金保険料 16340円
税金月額 94291円

※国民健康保険料には、介護保険料を含む

計算に使ったサイト

住民税は、それほどの振れ幅はないかもしれませんが、

国民健康保険料は、自治体により、金額がかなり異なります。

以下のサイトで、年齢に応じて、自分の自治体でかかる税金・保険料を計算することができます。

juuminzei.com

5kuho.com

実際には減免制度もあるよ

減免制度は自分が住んでいる自治体のHPをチェック

税金・社会保険料には、免除制度もあるので、

活用できるものは、バンバン有効活用していきましょう。

自治体が必ずホームページに減免制度について記載しているので、

上の表と照らし合わせながら、どの税金がどれくらい減らせるのかを調べてみるのも良いでしょう。

今回はあえて、控除なしの概算値を出しましたが、

無職になっても、月にこのくらいは必要なんだな〜と考えれば、計画は立てやすいと思います。

実際のところ、生きていくために払わなければならないコストは税金だけでなく、

食費、水道光熱費、家賃、携帯代等色々あると思います。

ただし、そうした要素は、最初に書いた通り、自分の工夫でいくらでも減らすことができますし、

個人によって状況が大きく変わる部分なので、今回は計算の対象とはしませんでした。

自分が支払っている税金について普段から意識する

自分が日本で生きていくためには、最低限いくら必要なのかを知ることは

精神的な余裕をもつためにも結構有用なことだと思います。

毎月の給与明細でスルーしてしまっている保険料や税金を今一度確認し、

自分が支払っている社会的なコストを計算してみるのも良いのではないでしょうか。

計算してみて、思わぬ損をしていることに気づくかもしれませんしね。

まとめ

  • 無職になっても、住民税・国民健康保険料・国民年金保険料・介護保険料(40歳以上のみ)は支払う
  • 無職になったときの月額の税額は、35歳・年収500万円で約7万円45歳・年収650万円で約9万4千円
  • 税額は、所得・年齢・自治体によって異なるので、自分が支払う税金を計算してみると発見があるかも
  • 社会保障費の減免制度を有効活用して、税負担を減らそう