【ミッドナイトインパリ】94分間のパリ旅行。世界でいちばん美しい街

こんにちは、マスラオです。

今回紹介する映画は、ウディ・アレン監督作品『ミッドナイトインパリ』です。

 

 

 

ストーリー

映画脚本家のギル・ペンダーは、婚約者のイネス、その裕福な両親とパリを訪れる。

ギルはパリに住みたいとさえ考えているが、イネスはマリブに住むと言って聞かない。

 

ある夜の12時、ギルは酒に酔ったままパリの街をうろついていると、

アンティークカーが止まり、車中から1920年代風の格好をした男女がギルを誘う。

 

着いた先で開かれていたパーティには、

コール・ポーター、F・スコット・フィッツジェラルドと妻ゼルダがいた。

なんと、パーティは、ジャン・コクトーのパーティだった。

ギルが黄金時代と評する1920年代のパリにタイムスリップしていたのである。

その後、行く先々で、ジョセフィン・ベイカーや、アーネスト・ヘミングウェイ、

ガートルード・スタインなど歴史上の大物に出会う。

 

次の夜、イネスを一緒に誘うが、

真夜中になる前にイネスは「疲れた」と帰ってしまう。

彼女が帰るやいなや、夜中の12時の鐘が鳴り、古いプジョーが現れた。

今度はヘミングウェイが乗っていた。彼と一緒にスタインの家へ行くと、

今度はそこにパブロ・ピカソとその愛人、アドリアナがいた。

初めて会ったアドリアナに、ギルは一目惚れしてしまう。

 

現代と1920年代を行き来しながら、

婚約者イネスとの関係とアドリアナに魅かれる自分に悩むギル。

しかし、サルバドール・ダリ、ルイス・ブニュエルとマン・レイからは、

「それはごく自然なことだ」と言われてしまい、ますます頭を抱える。

そして、ギルとアドリアナが初めてキスを交わした晩、

2人の前に19世紀のベル・エポック時代を思わせる馬車が停まった……

 

※Wikipediaの記載を加筆・修正

 

とにかく、パリの美しさを堪能する映画

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この作品は、ウディ・アレンのパリへの愛が溢れた作品です。

映画の冒頭の4分間、セリフは一切ありません。

 

パリを象徴するかのような憂鬱なジャズのメロディにのせて、

ひたすら、パリの様々な場所の景色が映し出されます。

 

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モンマルトルからのぞむエッフェル塔、凱旋門広場、セーヌ川のほとり、

ルーブル美術館、カフェのテラスでお茶を飲む人々、石畳の床……

  

うーん、美しい……。

 

もう一度言います。セリフは一切ありません。

 

だけど、全く退屈しないのです。ただ単に街の映像を流しているだけなのに。

ここまで画が持つ街は他にありません。世界でもパリだけだと思います。

とにかく、この映像がずっと終わらないで欲しいと思うほど美しいのです。

 

ちなみに、オープニングで流れている曲はこちら。

パリとの親和性抜群です。

 

www.youtube.com

 

世界でいちばん有名人が出演する映画?

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上の「ストーリー」にも、数多くの名前が登場しましたが、

この映画の見どころは、ズバリ、有名人がたくさん出演していることです。

それも、文学・芸術の歴史に名を残す、超弩級の有名人たちが。

 

コール・ポーター

ジャン・コクトー

ゼルダ・フィッツジェラルド

スコット・フィッツジェラルド

ジョセフィン・ベイカー

アーネスト・ヘミングウェイ

ガートルード・スタイン

パブロ・ピカソ

ジューナ・バーンズ

サルバドール・ダリ

マン・レイ

ルイス・ブニュエル

T・S・エリオット

アンリ・マティス

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック

ポール・ゴーギャン

エドガー・ドガ

 

この映画に登場する有名人たちを挙げてみました。

皆さんは何人わかりましたか?私は半分ほどでした。

 

どの人物も、文学・絵画・評論などで類まれな才能を示し、

今なお世界中でファンが多い人々です。

ほとんどすべての人物が、教科書に載るレベルの有名人です。

この時代の芸術愛好家にはたまらないですよね。

 

日本で言えば、

川端康成、太宰治、三島由紀夫、谷崎潤一郎、泉鏡花、安部公房など昭和の文豪が

一堂に会するようなものです。

 

凄まじいアベンジャーズ感。

 

過去のパリか、現在のパリか

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過去が持つ魔力

この時代(1920年代)のパリは、文化の中心。

アメリカ人作家も、イギリス人作家も、とにかくパリに行きたがりました。

「まさに花の都パリ」といったところですが、

実際に、当時を生きる人々にとってはそうではない面もあるようです。

 

ギルが恋するピカソの愛人アドリアナ(1920年代の人間)は、

パリが最も美しかったのは、「19世紀のベル・エポックの時代」だと言います。

そして、今(1920年代)は退屈な時間だと。

 

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どこかで聞いた話ですね。

 

そうです、ギルが2010年のパリではなく、1920年代のパリに理想を求めたように、

アドリアナも1920年代のパリではなく、19世紀のパリに理想を求めたのです。

 

映画中盤、ギルはそのことに気づきます。

理想の時代にタイムスリップしても、

そこに暮らす人々は、「現在」は悪く、過去の時代が理想だと言っている。

 

これを繰り返していったら、どれだけ遡っても、

永遠に「理想的な時代」にたどり着くことができないのではないかと。

 

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昭和の持つ魅力

日本に当てはめると、「昭和」の持つ魅力にも似たようなことが言えます。

たとえば、『三丁目の夕日』や『オトナ帝国の逆襲』など、

日本では、昭和への郷愁を描いた作品は枚挙にいとまがありません。

 

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実際に昭和を生きたことのない平成生まれの人間ですら、

「昭和はよかった。なんでも素朴で、人間味があって、希望にあふれていた」

と言います。

 

私も平成生まれなのですが、どうしても昭和を美化して捉えてしまいます。

 

夕焼け、カレーの匂い、近所の空き地、野原でのかけっこ……

 

どう考えても、平成でも体験できるものばかりですが、

昭和という時代は、日常のものを神秘的にする不思議な魅力を放っています。

実際の昭和は、公害、騒音、戦争、生活環境の悪さなど

平成に比べれば、明らかに発展途上であったにもかかわらず、です。

 

これぞ「ノスタルジー」ですね。

現在のメガネで目が曇って、過去が正しく見えなくなっています。

 

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過去と現在、どちらに生きるのか

物語の終盤、ギルは選択を迫られることになります。

アドリアナを追って、さらに昔のバロック時代のパリに行くのか、

それとも、現在(2010年)のパリで生きるのか。

 

ぜひ、結末は映画で観ていただきたいですが、

このストーリー以上に、映画の中には美しいパリの景色が満載です。

バックグラウンドで流すムービーとしても最高なので、ぜひご覧ください。

 

(ちなみに、実際のパリに行った時は、道路の汚さに辟易しました。

パリ症候群にはかからないよう、くれぐれもご注意ください……)

 

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