2019年は、AAAタイトルだけでなく、新たなチャレンジを行った意欲作が多く発売された年でした。
2019年(正確には2018年12月から2019年11月)に発売され、GOTYにノミネートされた、2019年を代表する6タイトルを振り返ってみましょう。
「忙しくてどのゲームをやれば良いかわからない!」という方も、これらのゲームを抑えておけばOKです。
ちなみに、下記に挙げる6タイトルのうち、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』以外のタイトルは、すべてPS4でプレイ可能です。
CONTROL
◾︎タイトル:CONTROL
◾︎対応ハード:PS4
◾︎発売日:2019年12月12日
『アランウェイク』や『クォンタムブレイク』など、物語性を持った作品に提供があるRemedy Entertainmentが手がけたアクションアドベンチャーです。
ニューヨークの中心にある架空のアメリカ政府組織Federal Bureau of Control(FBC)の本部ビル、通称「オールデスト・ハウス」が舞台。
その建物内部で起こった怪奇現象を調査するため、新しい局長に任命された女性エージェント、ジェシー・フェイデンを主人公とした物語が描かれる。重力が捻じ曲がっていたり、人間が突然として獰猛なクリーチャーに変身したりするという状況の中、失踪した仲間のエージェントの居場所と事件の謎を追い求めて戦う……
(公式HPより)
SFホラーの色彩が強い、いわゆるSCP的な世界観の中で、主人公ジェシーは超能力を駆使しながら未知なる敵と戦います。
黒塗りの文書や、奇妙な生物など、ストーリーには直接関係しないものの想像力を掻き立てるアイテムがマップ上に散在しており、都市伝説や陰謀説、オカルトが好きな人にはたまらない世界観です。
なお、本作は大手ゲーム情報サイト「IGN」が主催するGOTYを受賞しています。
シナリオだけでなく、美しいアートデザインも高く評価されています。
Bombastic, bizarre, and beautiful, Control is more than just another day at the office - and it’s IGN’s Game of the Year 2019.
— IGN (@IGN) December 10, 2019
Here’s why we chose this unique title for our Game of the Year: https://t.co/dThVOdiB1H pic.twitter.com/JQKqoHVqRA
DEATH STRANDING
◾︎タイトル:DEATH STRANDING
◾︎対応ハード:PS4
◾︎発売日:2019年11月8日
コナミを退社した小島秀夫監督の、KOJIMA PRODUCTIONSでの初作品です。
「デス・ストランディング」は世界を変えた。人類は分断され、孤立した。サム・ポーター・ブリッジズは、未来への希望を手に、世界を再び繋ぐために歩きはじめる。
小島秀夫がPlayStation 4で創造する、全世界待望のかつてないゲーム体験。
主人公サム・ポーター・ブリッジズを演じるノーマン・リーダスをはじめ、マッツ・ミケルセン、レア・セドゥ、リンゼイ・ワグナーら世界的名優たちが出演する。(公式サイトより)
プレイヤーは、主人公サム・ポーター・ブリッジズとなり、孤立した人々への配送を行ったり、アメリカを再建するために、大陸を東西に横断して街や人々を「繋ぎ」なおそうとします。
「敵との戦闘を極力避ける」という点では、MGSシリーズに通ずるものがあるかもしれません。
開発中止になったホラーゲーム『SILENT HILLS』(『P.T.』)が本作の前身にあるためか、若干ホラーテイストを帯びたゲームであり、「BT」と呼ばれる敵との遭遇時の緊張感はMGS以上です。
本作でも、小島監督作品おなじみの複雑なプロットは健在であり、「デス・ストランディング」とは何なのか、「ビーチ」とは何なのか、なぜ人類は孤立してしまったのか、重厚な世界観にいつまでも浸っていられる作品です。
日本製ゲームの復活を象徴するかのような本作は、多くのGOTYで、ベストアクション、ベストディレクション、ベストアートデザインなど様々な部門でノミネートされています。
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
◾︎タイトル:大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
◾︎対応ハード:Switch
◾︎発売日:2018年12月7日
説明不要、お祭りゲームの最高峰。
これまでのシリーズに参戦したキャラクターは全員参戦するというとんでもない作品です。
すっかりお馴染みとなった新キャラクターの参戦ムービーですが、メッセージに注目すると、そのゲームの歴史や任天堂との愛憎相半ばする関係が見えてきたりもして面白いです。
バイオハザード RE:2
◾︎タイトル:バイオハザード RE:2
◾︎対応ハード:PS4、Xbox One、PC
◾︎発売日:2019年1月25日
1998年にプレイステーションで発売された『バイオハザード2』のリメイク作品です。
オリジナル版『バイオハザード2』は1998年の発売。累計販売本数496万本を数える。
舞台は第1作の閉ざされた洋館から一転、パンデミックが描かれる。本作の大ヒットがシリーズの人気を不動としただけでなく、
“すぐそこに生物兵器の脅威が存在する”世界観をも決定づけた傑作だ。(公式サイトより)
「バイオハザード」シリーズの人気を不動のものとしたオリジナルバージョンから20年。
グラフィックとゲームシステムを一新してリメイクされたのが本作です。
リアルタイム世代ではない私も、かつてゲームアーカイブスで『バイオハザード2』をプレイしましたが、オリジナル版特有の「ラジコン操作」は、若いゲーマーには馴染みにくいかもしれません。
ですが、この『RE:2』なら、操作感も最新のゲームと同様に楽しむことができます。
もちろん、カメラがキャラクターの背後になったことで、オリジナル版と異なるゲーム体験が得られるので、オリジナル版のファンも楽しめます。
カプコンが言う通り、リメイクではなく「新作」と捉えた方が良いでしょう。
正直、「リメイク作品がGOTYにノミネートされるってどういうこと?」と思いましたが、完全新作として見ればノミネートは納得の完成度。
ホラーゲームの帝王は、まだまだ「バイオハザード」なのだと実感します。
SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE
◾︎タイトル:SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE
◾︎対応ハード:PS4、Xbox One、PC
◾︎発売日:2019年3月22日
『ダークソウル』や、『ブラッドボーン』など硬派なアクションゲームで知られるフロム・ソフトウェアが世に出す、戦国時代末期を舞台にしたアクションゲームです。
時は戦国。
雪深い峠を越えた先に、葦名の国はある。
「剣聖」葦名一心が、わずか一代で国盗りをして興した、北国の雄である。
だが、その葦名は存亡の危機にあった。
一心の孫である葦名の将は、窮状を憂い、自らの手勢に密かに告げた。
「もはや、寄せ手から葦名を守るための、尋常の術は無い」
「今こそ、あの御子が必要だ」
かくて御子は、囚われとなる。
御子というが、その身は天涯孤独、家族も家臣も、なにもない。
ただ一人の忍びを除いては…。
これは寄る辺なき、孤独な主従の物語である。
(公式HPより)
本作で舞台となる日本は、実在の日本ではなく一種のパラレルワールドです。
しかし、美しいグラフィックで描かれた世界は、戦乱が続いていた戦国時代の日本の風景を想像させてくれます。
フロム・ソフトウェアのタイトルの中でも、繰り返しのプレイによってアクションが面白くなってくる作品であり、自分のプレイの上達により強敵を倒した時の爽快感はこのゲームでしか味わうことができません。
本作は、三大GOTYであるTGAでGOTYを獲得しており、アクションゲームの新たな時代を切り開いたゲームとして今後もプレイされていくタイトルになるでしょう。
評価されているのは主にアクション面。
「ダークソウル」シリーズや『ブラッドボーン』よりも、ボスを倒した時の爽快感が高いです。
アウターワールド
◾︎タイトル:アウターワールド
◾︎対応ハード:PS4、Xbox One、PC
◾︎発売日:2019年10月25日
『Fall Out』の開発者たちが立ち上げたObsidian Entertainmentによる一人称視点のRPGです。
銀河の最果てを目指す移民船の船上で気を失ったプレイヤーは、予定の数十年後に目を覚まし、コロニーであるハルシオンの破壊を目論む巨大な陰謀に巻き込まれる。
宇宙の辺境を探索する中で覇権を狙う様々な勢力と出会い、プレイヤーがどのような存在になるかによって、ハルシオンにいる全ての者の運命が決まる。
コロニーのために企業が用意した方程式の中でプレイヤーは想定外の変数となり、物語を導いていく。
未来へようこそ - できればぶち壊さないように。
(公式HPより)
カルト的人気を誇る同名の名作ゲームとは関係ありません。
E3 2019で「ベストオリジナルゲーム賞」を獲得しており、アートスタイルなど新規性に溢れたタイトルです。
プレイヤーの行動や選択で物語の展開が決まるという特徴があり、1人称視点のゲームとしては珍しく、本格的なマルチエンディングとなっています。