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『FF7 REMAKE』の延期に見る、FFシリーズ延期の歴史

『FF7 REMAKE』の発売日が、2020年3月3日から4月10日になることが発表されました。

しかし、ネット上では、驚きや悲嘆よりも、「知ってた」や「予想通り」といった反応が多いようです。

一体、FFは、なぜここまで延期常連シリーズになってしまったのでしょうか。 

 

 

 

FFシリーズ延期の歴史

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発表から発売まで10年かかったFF15

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もともと『ファイナルファンタジー15』は、2006年5月に開催されたE3で、『ファイナルファンタジー ヴェルサス13』として発表されたものでした。

 

ところが、同時に発表された『ファイナルファンタジー13』『ファイナルファンタジー アギト13』(零式)が無事に発売されていく中、『ヴェルサス』だけは一向になんの音沙汰もなく、時折、「開発は続いている」という情報が発表されるだけでした。

 

状況が変わったのが2013年のE3です。

『ヴェルサス』のトレーラーが流され、トレーラーが終了する直前に、『ファイナルファンタジー15』として開発されることが発表されました。

 

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『ヴェルサス』の開発が始まって、1、2年経ったときに、上層部から、「15として開発してはどうか」との意見があったらしいのですが、これが転換のタイミングになったとのことです。

 

結局発売されたのは、2016年11月

最初の発表時からは、10年以上も経過していました。

 

ちなみに、ここまでくると誤差かもしれませんが、2016年9月30日に発売決定後、最終的には11月29日発売と、2ヶ月延期しています。

 

年度単位で発売日の延期があったFF12

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PS2で発売された『FF12』は、FFシリーズの中でも派生作品が多いことで有名ですが、当初2002-3年度中と発表されていた発売予定日は、2005年度に延期され、発売されたのは、年度ギリギリの2006年3月でした。

 

開発期間中、旧スクエア(株式会社クエスト)とエニックスが合併し、スクウェアエニックスが誕生するなど、開発環境も大きく変わり、さらに、複数タイトルに関わる社員もいたことから、開発が複数回遅延したとされています。

 

FF12は、それまでのFFとは、バトルシステムも大きく変わり、かなり野心的な作品だったと思うので、むしろこの程度の延期で済んだのが幸運だったのかもしれません。

 

なぜFFは延期が通常運転になっているのか

今回の『FF7 REMAKE』の延期も、ファンからは当然のことのように受け止められていますが、なぜFFシリーズはここまで延期するタイトルになってしまったのでしょうか。

 

1. 開発規模の拡大

2. 発売ハードの変更

3. クオリティへのプライド

 

1. 開発規模の拡大

FFだけでなく、昨今発売のすべてのAAAタイトルに言えることですが、ハードスペックの向上とともに、ゲームタイトルの開発規模も拡大し、1つのゲームの完成に何千人もの人が関わっていることは珍しくなくなりました。

 

複雑なソースコードは、一つバグが見つかっただけでも、ゲーム全体のバランスを見ながらの大規模な修正が発生することが想像され、致命的なバグのない最低限の品質を保つためにも大きな労力を必要とします。

 

「さらなるクオリティ向上のため」とか「ブラッシュアップのため」といった理由で延期するゲームを見たことがある人も多いと思いますが、こういった理由で延期するゲームは、十中八九、バグが見つかったことが原因です。

 

2. 発売ハードの変更

FFのような大作ゲームは、開発するのにも時間がかかります。

通常のゲームであれば、1〜2年で開発できてしまうところを、5年以上かけて発売までこぎつけるというのもザラです。

 

現代のハードの寿命は、大体5〜6年くらいが平均だと思いますが、ゲームを開発している間に、次世代のハードが発売されることも良くあることで、そうなった場合、現世代機向けに作っているハードを、発売前に次世代機向けに開発し直すこともあります。

 

『FF15』も、その一つの例であり、もともとPS3向けに『ヴェルサス13』として開発されていたタイトルは、PS4向けとして発売されることになりました。

 

3. クオリティへのプライド

スクウェアエニックスを代表するタイトルとして、挙げられるのは、FFとドラクエの2つですが、海外での知名度においては、FFはドラクエの何歩も先を行っています。

 

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さらに、FFは、グラフィック面においても当代の最新技術を使うため、ドラクエよりも海外を強く意識して制作に臨むことになります。

 

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社を代表するタイトルとして、海外展開を見据え、最新技術をふんだんにつかって、他のAAAタイトルに負けないクオリティのゲームを作るためには、多少の延期をしたところで大きな問題ではないというスタンスなのでしょう。

 

これは、制作期間が長い他社のタイトルにも多く見受けられる現象ですね。