なかなか表舞台に出てくることのない「ゲームデザイナー」という職業ですが、特に、ディレクターの場合、ゲームの内容や品質に責任を持つ、映画でいう「監督」のポジションに立つことになります。
当然、良質なゲームを多数制作しているゲームデザイナーは、業界内部やゲーマーからの評価も高まるわけですが、なかなか業界外の人たちにまでその名声が届くことはありません。
本稿では、映画やテレビの世界と異なり、日の光の当たりにくいゲームデザイナーという職業にスポットライトを当て、「全世界で最も知名度があるゲームデザイナーは一体誰なのか?」という点をランキング形式で紹介していきます。
なお、ランキングは、Wikipediaの掲載言語数による比較で付けています。
- 10位:トッド・ハワード(23言語)
- 9位:坂口博信(25言語)
- 8位:ウィル・ライト(27言語)
- 7位:ノーラン・ブッシュネル(31言語)
- 5位:田尻智(34言語)
- 5位:シド・マイヤー(34言語)
- 3位:小島秀夫(36言語)
- 3位:岩田聡(36言語)
- 2位:マルクス・ペルソン(39言語)
- 1位:宮本茂(44言語)
- 次点:ピーター・モリニュー、中裕司(22言語)
10位:トッド・ハワード(23言語)
第10位には、ベセスダ・ゲーム・スタジオで、ゲームディレクターを務めるトッド・ハワード氏が入りました。
代表作は、「Fallout」シリーズや、「The Elder Scrolls」シリーズで、00年代以降のオープンワールドブームに一役買った人物でもあります。
9位:坂口博信(25言語)
9位は、「ファイナルファンタジー」シリーズの生みの親である坂口博信氏。
自称するように、「ヒゲ」が特徴のおじさんで、代表作には、「ファイナルファンタジー」シリーズをはじめ、『クロノ・トリガー』や、『パラサイトイブ』、近年では、Wiiの『ラストストーリー』や、スマホ用ゲーム『テラバトル』などがあります。
日本産のRPGを「JRPG」という一ジャンルに飛躍させたのは、他ならぬ氏であったかもしれません。
8位:ウィル・ライト(27言語)
ウィルライトは、長きにわたるアメリカのゲーム産業の象徴とも言える人物です。
かつては、エレクトロニックアーツ社に所属しており、代表作には、『シムシティ』があります。
ちなみに、『ゼルダの伝説 夢をみる島』にも、本人役でゲスト出演していますね。
7位:ノーラン・ブッシュネル(31言語)
ノーラン・ブッシュネル氏は、「ビデオゲームの父」と呼ばれる人物です。
1972年、ビデオゲーム業界勃興の最初期に、アタリ社を創業し、『ポン』や、『ブロックくずし』などの発売に関わりました。
「ビデオゲーム」を規定した人物の一人であることは間違いありません。
5位:田尻智(34言語)
「ポケットモンスター」の生みの親であり、ポケモンを開発する株式会社ゲームフリークの代表取締役社長でもあります。
代表作はもちろん『ポケットモンスター』で、これは、ゲームフリーク設立直後に、複数回の遅延や中断を挟みつつも、1996年になんとか発売にこぎつけたタイトルです。
ポケモンは、今や、新作発売のたびに数千万本を売り上げるなど、文字通りのモンスタータイトルとなり、登場するキャラクターも日本を代表するコンテンツになりました。
5位:シド・マイヤー(34言語)
シド・マイヤー氏は、フィクラシス・ゲームズ社(現在は、テイクツー・インタラクティブ傘下)のゲームデザイナーです。
代表作に、『シヴィライゼーション』があります。
3位:小島秀夫(36言語)
もはや日本人には説明不要かもしれませんが、「メタルギアソリッド」シリーズや、『デス・ストランディング』の小島秀夫監督が3位にランクインです。
自身の名前を全面に押し出した「A Hideo Kojima Game」をプロデュースしている印象が強く、ゲーマーでなくても名前を知っているという人も多いのではないでしょうか。
3位:岩田聡(36言語)
任天堂の名物社長が、同率で第3位にランクインです。
「ゲームデザイナー」で括って良いかは微妙なところですが、『MOTHER2』で、チーム全体を統率し、抜本的な開発し直しを行うなど、プロジェクトを前に進める力は随一です。
2位:マルクス・ペルソン(39言語)
マルクス・ペルソン氏はスウェーデンのゲームデザイナーで、Mojang ABの共同設立者でもあります。
代表作は、『Minecraft』で、このゲームは2020年2月末現在、『テトリス』を超え、世界で最も売れたゲームとして記録されています。
ランクインした人物の中では最年少ですが、2位という結果になりました。
1位:宮本茂(44言語)
多くの人の想像通りかもしれませんが、何と言ってもこの人でしょう。
第1位に輝いたのは、任天堂の宮本茂氏です。
1977年に任天堂入社以来、「ドンキーコング」シリーズ、「スーパーマリオ」シリーズ、「ゼルダの伝説」シリーズ、「ピクミン」シリーズなど、数々のスマッシュヒットと、世界に愛されるキャラクターを生み出してきました。
文句なしの1位と言えるでしょう。
次点:ピーター・モリニュー、中裕司(22言語)
惜しくもランキングには入らなかったものの、『ポピュラス』のピーター・モリニュー氏、『ソニックザヘッジホッグ』の中裕司氏が22言語で次点に並んでいます。
11位以下の状況は以下の通りです。
ピーター・モリニュー(22言語)
中裕司(22言語)
鈴木裕(21言語)
桜井政博(20言語)
野村哲也(20言語)
青沼英二(20言語)
三上真司(19言語)
上田文人(15言語)
稲船敬二(15言語)
神谷英樹(15言語)
堀井雄二(14言語)
トビー・フォックス(14言語)
宮崎英高(14言語)
名越稔洋(13言語)
ここには載っていないものの、マルクス・ペルソン氏のような1本のメガヒットで、一躍世界的スターに躍り出る人が出てくるかもしれませんね。